基本、原画の販売は致しません。
というのは、僕が好んで使う水彩絵の具には、耐光性が弱いものもあり、
直射日光のあたる所に飾っておくと、退色してしまうからです。
いつも日光が当たる所ならば、一部の色は10年くらいしか、
色味が持たないでしょう。(自宅実験済み。)
たとえ陽の当たりにくい場所に飾ったとしても、原画の退色は起こります。
もちろん、額を良い物にかけかえるだけでも色の寿命は延びますし、
管理次第では1代くらいは持つとは思いますが、
基本、耐年数の長い絵ではないのです。
元々、この絵達は、紙媒体を通じて人の目にさらされるモノ達なので、
原画自体を長い間飾っておく、という付き合い方は考えておりません。
それ故、耐光性は弱くとも発色の良い色を第一に用いていますし、
色の美しさを重視した色使いをしているわけです。
原画の色は紙媒体では再現しにくい色も多く使っていますし、
それ故に、どうしても原画を、と思う方もいるかと思いますが、
色あせるリスクのあるモノを売るのは、僕としては気が引けます。
それよりは耐久性の高い紙媒体のモノ達を手元に置いていただければと思っています。
ただ、中にはそれでもいいとおっしゃる方もいると思いますので、
そのときはもう、直接交渉に来て下さい。
そういう稀蒐荷の方の気持ちも、分からなくはないので。
絵にも人にもいい関係が築けるといいなと思います。